作業療法の目標設定が難しい理由|「本人主体」がうまくいかない時の考え方

はじめに

作業療法で目標設定をするとき、

  • 「本人主体で考えましょう」
  • 「本人の希望を大切に」

と言われることが多いと思います。

ですが実際の臨床では、

  • 「特にありません」
  • 「どうでもいいです」
  • 「早く帰れればいい」

という反応も少なくありません。

自分も以前は、
「目標設定がうまくできない」と悩んでいました。

この記事では、
なぜ目標設定が難しくなるのか、
そしてどう考えると整理しやすくなるのかを解説します。


なぜ目標設定は難しいのか

理由の一つは、

“目標”を聞こうとしているからです。

ですが本人にとっては、

  • 今後の生活が想像できない
  • 自信がない
  • 何をしたいか分からない

という状態も多くあります。

つまり、

「目標がない」のではなく
言葉にできない状態

であることがあります。


本人主体=“全部本人が決める”ではない

ここは誤解されやすい部分です。

本人主体とは、

丸投げすることではありません。

大切なのは、

その人の生活や価値観を一緒に整理すること

です。


【臨床あるある】目標が出てこないケース

ある患者さんは、

  • 「特にやりたいことはない」
  • 「どうでもいい」

と話していました。

最初は関わり方に迷いましたが、

  • 家では料理をしていた
  • 孫との時間を大切にしていた

という話が少しずつ出てきました。

そこから、

「台所に立てるようになりたい」

という具体的な目標につながりました。


目標設定で大切な視点

① “できること”ではなく“意味”を見る

  • なぜその活動をしていたのか
  • 何を大切にしていたのか

ここを聞くことが重要です。


② 小さな目標から始める

最初から大きな目標は必要ありません。

  • 食堂まで行く
  • 朝起きる
  • 自分で着替える

こうした小さな行動も大切です。


③ 生活場面を想像する

訓練室ではなく、

  • 家でどう過ごすか
  • 誰と関わるか

を考えることで、目標が具体化しやすくなります。


まとめ

目標設定が難しいのは、

能力不足ではなく、

“生活を整理する過程”が必要だから

です。

焦って答えを出そうとするより、

まずはその人の生活を知ることが大切だと感じています。

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