はじめに
実習や臨床で、こんな経験はありませんか?
- 評価は一通りできた
- レポートも書ける
- でも、実際の関わりがうまくいかない
自分もまさにこの状態でした。
「知識はあるのに、うまく関われない」
この違和感は、決して珍しいものではありません。
この記事では、その理由と
どう考えれば臨床がつながるのかを解説します。
なぜ評価と臨床がつながらないのか
原因はシンプルです。
評価が“情報の集まり”で終わっているからです。
- ROM
- MMT
- ADL
これらは大切ですが、
それだけでは「行動の理由」は見えてきません。
臨床で必要なのは「なぜ」を考えること
作業療法では
なぜその人がその行動をしているのか
を考えることが重要です。
例えば
- 活動に参加しない
- 声をかけないと動かない
このとき
「意欲が低い」で終わると、関わりは変わりません。
視点を変えると見え方が変わる
ここで使えるのが、行動を分解する視点です。
- やりたいと思えるか
- 生活の中にあるか
- できると感じているか
- 環境は合っているか
この4つで考えると、
同じ行動でも見え方が変わります。
【臨床あるある】できるのにやらないケース
ある患者さんは
- 更衣は可能
- 動作も問題ない
それでも、ほとんど自分では行いませんでした。
最初は「依存的」と考えていましたが、
よく見ると
- 失敗経験が多い
- 自信がない
- 手伝われることが多い
という背景がありました。
つまり
できないのではなく、やらない理由がある状態でした。
では、どう関わるか
ここが一番大事です。
① 小さく成功できる場面を作る
いきなり全部任せるのではなく
- 一部だけ任せる
- 簡単な部分から始める
「できた」という感覚を増やしていきます。
② 手を出しすぎない
安全や効率を優先してしまい
つい介助が多くなることがあります。
ですが
やりすぎた介助は経験を奪うこともある
この視点が大切です。
③ 生活の流れに入れる
単発の訓練ではなく
- 毎日同じ時間に行う
- 生活の中で実施する
ことで、行動として定着しやすくなります。
うまくいかないときの見直しポイント
- 本人にとって意味があるか
- 成功できるレベルか
- 環境は整っているか
この3つを見直すだけでも、関わりは変わります。
まとめ
評価ができても臨床がうまくいかないのは
能力の問題ではなく、視点の問題です。
重要なのは
- 情報を集めることではなく
- 行動の理由を考えること
そして
関わりにつなげることです。
最後に
実習や臨床では、うまくいかない経験の方が多いと思います。
ですが
「なぜこの行動なのか」を考え続けることで
少しずつ見え方は変わっていきます。
自分もまだ試行錯誤ですが、
この視点を持つことで、関わりは確実に変わりました。
※注意書き
本記事は、作業療法における一般的な理論的考え方を紹介することを目的としています。
個別の評価・治療・判断については、必ず担当の専門職と相談してください。

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