カナダモデルを簡単に理解しよう

療法士向け

こんにちは、スマティーです。

今回は、作業療法理論の1つでもある大範囲理論。カナダモデルを勉強していきたいと思います。

クライエント中心って結局どういうこと?と疑問に思ったことは多いのではないでしょうか?

作業療法の授業でよく出てくる「カナダモデル」・「クライエント中心」

でも・・・・・

  • どこから理解すればいいかわからない
  • モデルが多くて混乱する
  • 実習や職場でどう使うのか想像しにくい

と感じる人も多いと思います。

この記事では、カナダモデルをできるだけシンプルに説明していきます。

そもそもカナダモデルって何?

一言でいうと、

意味のある作業をクライアントとOTが一緒に考えていくこと

です。

ポイントは

「疾患」や「機能」から始まらない!

「この人は、どんな作業を大切にしている?」から始まる

というところです。(いいすぎかも💦)


カナダモデルは「4つセット」で考える

学生さんや作業療法士さんが混乱しやすいのは、モデルの名前がたくさん出てくることです。

私も同じ気持ちでした!

でも実は、こう考えるとスッキリします

順番に見ていきましょうー!


① CMOP-E:作業って何?

CMOP-Eは、「作業はどうやって成り立っているのか」を考えるモデルです。

作業は3つの要素でできている

作業は、次の3つが合わさって生まれます。

  • 環境
  • 作業

どれか1つがうまくいかないと、作業も難しくなります。


●人の中で一番大事なもの

CMOP-Eでは、人の中心にスピリチュアリティがあります。

これは宗教の話ではなく、

  • その人らしさ
  • 大切にしている価値観
  • 「これができると嬉しい」という思い

のことです。

「なぜこの作業をしたいのか」を考えるときのヒントになります。


●環境も作業に影響する

環境には、

  • 家の構造
  • 家族や人間関係
  • ルールや制度
  • 文化や当たり前

なども含まれます。

「能力があるのにできない」
「環境を変えたらできた」

といった経験は、ありませんか?
それを説明できるのがCMOP-Eです。


② CPPF:どうやって進めるの?

CPPFは、OTとクライエントが一緒に進む道順を示したものです。

CPPFは8つのステップ

覚え方は、「一緒に決めて、一緒にやって、一緒に振り返る」

  1. 始める
  2. 問題をはっきりさせる
  3. 評価する
  4. 目標を一緒に決める
  5. 実行する
  6. 様子を見る
  7. 成果を確かめる
  8. 終了する

*どの段階でも、OTが一方的に決めないのが大事なポイントです。


③ CMCE:OTはどう関わるの?

CMCEは、「OTは何をする人?」を具体的に示しています。

OTは

  • 教える人
  • 代わりにやる人

だけではありません。

作業を可能にする10の関わり方

例を挙げると・・・

  • 一緒に考える(協働)
  • やり方を工夫する(適応)
  • 必要な人や場所とつなぐ(結び付け)
  • 応援して背中を押す(コーチ)
  • 制度や環境に働きかける(代弁)

「その人が自分で作業できるようになる」ための関わりをするのがOTです。


④ EF:大事な土台

EFは、作業ができるための前提条件です。

例を挙げると・・・

  • 自分で選べている?
  • 無理やりやらされていない?
  • 安心して参加できる?
  • OTと対等な関係?

これが崩れていると、
どんなに良い訓練をしても
作業にはつながりません。


実際にどう考えればいい?

実習や職場で迷ったら、次の質問を自分にしてみてください。

  • この人にとって大切な作業は何だろう?(CMOP-E)
  • 目標は本人と一緒に決めている?(CPPF)
  • 「できるようにする」関わりになっている?(CMCE)
  • 無理やりやらせていない?(EF)

これだけでも
「クライエント中心かどうか」
が見えてきます。


カナダモデルを一言でまとめると

意味のある作業をクライアントとOTが一緒に考えていくこと

難しい名前が多いですが、本質はとてもシンプルです。

そして、作業療法には欠かせないと言っても、過言ではない物だと思います。

引用・参考文献

  • Canadian Association of Occupational Therapists.
    Enabling Occupation II: Advancing an Occupational Therapy Vision for Health, Well-being, & Justice through Occupation. CAOT Publications, 2007.
  • Townsend, E. A., & Polatajko, H. J. Enabling Occupation II: Advancing an Occupational Therapy Vision for Health, Well-being, & Justice through Occupation. Ottawa: CAOT Publications, 2007.
  • Law, M., Polatajko, H., Baptiste, S., & Townsend, E. Canadian Occupational Performance Measure (COPM), 5th ed. CAOT Publications, 2014.
  • Polatajko, H. J., et al. Enabling Occupation: An Occupational Therapy Perspective. CAOT Publications, 2007.
  • 日本作業療法士協会(監修)『作業療法白書』 日本作業療法士協会
  • 日本作業療法士協会『作業療法ガイドライン』 日本作業療法士協会
  • 坂本真士・他(編)『標準作業療法学 理論と実践』 医歯薬出版

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※注意書き

本記事は、作業療法における一般的な考え方を紹介することを目的としています。
個別の評価・治療・判断については、必ず担当の専門職と相談してください

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