作業療法士は家族の何を見ているのか|評価しているのは「良し悪し」ではありません

家族向け

こんにちは、現役作業療法士のスマティーです。
今回は家族に向けてセラピスト側からの視点で
アドバイスできればと思います


はじめに

「家族の関わり方、何か見られている気がする」
「手伝いすぎていると思われていないかな」
「逆に、冷たい家族だと思われていないかな」

作業療法士やリハビリスタッフと関わる中で、
こんなふうに感じたことはありませんか?

まず、最初にお伝えしたいことがあります。

作業療法士は、
家族を“評価”したり“点数をつけたり”しているわけではありません。

見ているのは、誰が良い・悪いかではなく、
「この人の生活を、どう支えられそうか」です。


結論|見ているのは「家族の正しさ」ではなく「支え方のヒント」

結論からお伝えします。

作業療法士が家族を見るとき、判断しているのは

「この家族は良い/悪い」ではありません。

見ているのは、


「どこに負担が集まりやすいか」
「どんな支えがあれば楽になるか」です。

家族は、一緒に支えるパートナーです。


なぜ家族を見る必要があるのか

作業療法が扱うのは、病院の中だけの動作ではありません。

  • 家での過ごし方
  • 家族とのやりとり
  • 生活のリズム

こうしたものが、回復や安定に大きく関わるからです。

家族を見ることは、本人を大切にすることと、同じ意味を持っています。


作業療法士が実際に見ているポイント

① 家族がどれくらい頑張っているか

まず見ているのは、
「できていないところ」ではなく「どれだけ頑張っているか」です。

  • 仕事や家事をしながら支えている
  • 不安を抱えながら関わっている
  • 正解が分からない中で続けている

これは、とても大きなエネルギーです。


② 家族が無理をしすぎていないか

次に気にしているのは、家族の疲れ具合です。

  • 表情が硬くなっていないか
  • 相談する余裕がなさそうか
  • 一人で抱え込んでいないか

家族が倒れてしまうと、支えは続きません

だからこそ、家族の様子は大切な情報になります。


③ 家族と本人の関係性

作業療法士は、会話の内容や雰囲気から、

  • 本人が安心して話せているか
  • 遠慮しすぎていないか
  • 気持ちを抑え込んでいないか

を感じ取ろうとします。

これは、誰かを責めるためではなく、関係が楽になる糸口を探すためです。


④ 家庭で起きやすそうな困りごと

  • 手伝いすぎて疲れてしまいそう
  • 見守りすぎて不安が強まりそう
  • 役割が一人に集中しそう

こうしたことを想像しながら、先回りして支援を考えています。


「家族も評価対象ですか?」という不安へ

時々、こんな質問を受けることがあります。

「私たち家族も、評価されているんですか?」

答えは、いいえです。

評価されているのは、人ではなく、生活の状況です。

家族の関わり方は、

「変えなければいけないもの」

「一緒に調整していくもの」


家族が知っておくと楽になること

家族にとって大切なのは、

  • 完璧に関わろうとしないこと
  • 迷っていることを隠さないこと
  • 「分からない」と言っていいこと

作業療法士は、

答えを試す相手

一緒に考える相手


こんなことを伝えても大丈夫です

もし可能なら、
こんな言葉をそのまま使ってください。

  • 「どう関わればいいか分からなくて…」
  • 「手伝いすぎている気がします」
  • 「正直、少し疲れています」

これらは、マイナス評価にはなりません。

むしろ、支援を考えるうえでとても大切な情報です。


まとめ|作業療法士は家族の「味方」です

  • 家族を評価しているわけではない
  • 見ているのは、支え方のヒント
  • 家族も支援の対象

作業療法士は、本人だけでなく家族も含めて生活を支える存在です。

どうか、「ちゃんとしなきゃ」と思いすぎず、困ったときは、

そのままの気持ちを共有してください。


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※注意書き

本記事は、作業療法における一般的な考え方を紹介することを目的としています。
個別の評価・治療・判断については、必ず担当の専門職と相談してください

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